|
「印西津 太郎のマネジメント奮闘記」では、架空のマネジャー「印西津(いんさいず)太郎」の経験談を通して、「INSIDESを活用したマネジメントのナレッジ」を共有します。 |
窮々・悶々のメンバーに対し、INSIDESを使って一生懸命面談しているが、
「面談の最後には元気になったのに、翌週には悪い状態に戻っている気がする」
「面談は大事だけど、面談だけで改善するのも難しい」
と感じたことはありませんか?
面談のときは不安も解消されてスッキリした様子に見えたのに、数日後にはまた曇った表情に戻っていたり、距離が縮まったと思ったのに、また壁ができているように感じたり…。
私も「なんで戻っちゃったんだろう」「あんなに話したのに…」とショックを受けることがありました。
疑問に思い、改めてINSIDESのレポートを見てメンバーの性格タイプを確認し、直近のやり取りを振り返ってみたら、「面談と、それ以外の日常場面で、メンバーとのコミュニケーションの仕方にギャップがあったのかも」と気が付きました。
そこで、日常のやりとりについても少し工夫を加えてみると、そこまで労力をかけずとも、日ごろのメンバーの様子が以前より安定するようになってきたのです。
全員には難しいかもしれませんが、状態が悪いメンバーに悩まれているケースには参考になるかもしれません。この場合の対応のポイントと、私の失敗例・成功例をもとにした解説をご覧ください。
面談で元気になったのに、悪い状態に戻ってしまうパターン
結果の例
下記のように、調和重視タイプのメンバーは、「和気あいあいとしたコミュニケーション」を好み、日頃から周囲の様子に敏感です。ネガティブになるとより一層、些細なことでも気にしてしまう傾向があります。
失敗例/成功例&解説
石川さん(第二新卒で最近中途入社のメンバー)との会話
失敗例
~ 面談① ~
印西津(マネジャー):(心の声:たくさん話してくれたし、一緒に解決策を考えられた。面談終了時には表情が少し明るくなってたぞ。ふぅ…ひとまずは良かった…)
~ 日常 ~
石川(メンバー):印西津課長、今少しいいですか?○○の件なんですけど…
印西津(マネジャー):あぁ、○○の件か。次の面談で話そうか。
石川(メンバー):…はい、わかりました…(心の声:気がかりなので早く見通し立てたいけど、今忙しそうだし優先順位下げられても仕方ないか…)
私は、他の業務と比較して緊急度は高くなさそうな案件だし、次の面談でちゃんとフォローすれば問題ないだろう、と思っていました。
ですが、次の面談のときの石川さんは、また振出しに戻ったように、どことなく距離を感じます。
~ 面談② ~
印西津(マネジャー):今日は何か相談したいことある?
石川(メンバー):あ、いえ…特には、大丈夫です。(心の声:忙しいだろうし、○○様の件は、自分で考えよう…)
印西津(マネジャー):(心の声:そういえば、こないだ○○の件について声かけられたけど…大丈夫なら触れなくてもいいか…)
後日、再度実施されたINSIDESの結果を見ると、状態が悪くなってしまっていました。
ショックを受けつつ、改めてパーソナルレポートをじっくり見てみました。
そこで、「調和重視タイプ」の特徴に合わせたコミュニケーションを、日常でももう一段意識して取り入れてみることにしてみました。
成功例
~ 面談① ~
印西津(マネジャー):(心の声:たくさん話してくれたし、一緒に解決策を考えられた。面談終了時には表情が少し明るくなってた。今回も、面談の感触は良かったな…)
~ 日常 ~
石川(メンバー):印西津課長、今少しいいですか?○○の件なんですけど…
印西津(マネジャー):あぁ、○○の件か。そういえばこの間▽▽の準備も丁寧にしてくれていたよね。いつもありがとう。重要なことだからちゃんと話そう。ただ、5分後から打ち合わせで。14時目安に声をかけてもいいかな?
石川(メンバー):はい、ありがとうございます。色々と不安になってしまっていたので、そうさせてもらえると安心です。
~ 面談② ~
印西津(マネジャー):石川さん、お待たせしてごめんね。○○の件、話そうか。
石川(メンバー):(相談をする)
印西津(マネジャー):XXを気にしてくれているんだね。ありがとう。じゃあ、今は◇◇のことまではクリアにして、◆◆については次の面談で話そうか。
石川(メンバー):はい、それなら大丈夫そうです。ありがとうございます。(相談終わる)
印西津(マネジャー):(石川さんのスケジュールを見て)あ、そういえば、午前は、前に気にしてた■■社様のアポだったと思うけど、どうだった?
石川(メンバー):あ、ありがとうございます。相談した◇◇については、無事話せて、▲▲することになりました。ただ、ちょっと△△な点が気になってて…(心の声:私のスケジュール気にしてくれてたんだ…)
印西津(マネジャー):おぉ!それはよかった。私も嬉しいよ。△△については、~したら大丈夫だと思うよ。
石川(メンバー):ありがとうございます。とても助かります!(心の声:わざわざ聞くほどのことじゃないかなと思ってたけど、解消できてスッキリした。一緒に喜んでくれて嬉しいな。)
成功の要因を解説!
普段のやり取りのなかで「メンバーについて気にかけている」と言葉にすることが重要です。
Point1
1分だけ、メンバーの「普段」に関心を持つ
- 上司の表情・ちょっとした一言から、「自分なんてどうでもいいと思われているのではないか」と誤解してしまうメンバーは多いです。特に調和重視タイプ・創造重視タイプは敏感で、「自分のことを見てくれていない」と感じると、信頼感・安心感が失われます。
- 成功例では、日常的な「何気ない質問のやり取り」や「面談時の雑談」を利用して、メンバーの「過去の発言」「最近取り組んでいる仕事」「スケジュール」を話題に出すことで、「普段からよく見てくれている」と感じてもらうことができました。
Point2
すぐに対応できないときも、「気にしている」ことだけは伝え、後から時間をとる
- 調和重視タイプのメンバーは、状況を繊細に察知して、本当は話したいことがあっても遠慮してしまうことがあります。
- 成功例では、「あなたの質問は重要なことなので、一緒に考えたい」という姿勢を示した上で、対応可能な時間をこちらから提示したことで、余計な遠慮をさせずに対応することができました。
今回は、「面談で元気になったのに、悪い状態に戻ってしまう」よくある例についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
なお、今回の内容は、同じく「気持ちや関係性」を重視する「創造重視タイプ」にも有用な内容となっております。
何か試してみようと思えることがあれば嬉しいです。一緒に試行錯誤していきましょう!