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「印西津 太郎のマネジメント奮闘記」では、架空のマネジャー「印西津(いんさいず)太郎」の経験談を通して、「INSIDESを活用したマネジメントのナレッジ」を共有します。 |
忙しい状況は変えられず、乗り切ってもらうしかないメンバーが「窮々」と出たときに、
「仕方ない状況で、耐えてもらうしかない」
「すでに仕事を巻き取っており、対応できることはやっている」
「人員を増やしてもらわないと解決は難しい」
と感じたことはありませんか?
私も、マネージャーの立場でできることはやっているし、忙しい状況は変えられないのに、「窮々」を「充実」に変えろといわれているようで、すごく不自然に感じていました。
ですが、「充実」にならなくても、忙しさは変わらなくても、メンバーの「大変さの感じ方」を変えるだけでも意味がある、と実感するエピソードがありました。
その時の失敗例・成功例と対応のポイントをご覧ください。
繁忙を乗り切ってもらうしかない「窮々」メンバーの結果と状態
今回の失敗例・成功例で登場するメンバー
飯田冬美さん INSIDES部カスタマーサポート課
- 新卒入社5年目
- ハイパフォーマーで若手のホープ
- 急な欠員が発生。その分の仕事を飯田さんが担当。
- もともと担当していた業務は、巻き取ったり割り振ったりしたものの、飯田さんにしかできない業務もあり、短期的には業務量1.5倍。
飯田さんの状態
飯田さんのINSIDES結果は予想通り「窮々」。 余裕がない状況は予想通りですが、環境認知の「個々人が尊重される」「フィードバックと承認がある」のスコアが特に低くなっていました。 飯田さんには声をかけているし高く評価しているのに、なぜだろう…? 私は疑問がわきました。 はた目からは良く頑張ってくれているように見えていたけれど、内面では「自分ばかり頑張っているように感じ、誰からも見られていない」という気持ちだったのかな…?
失敗例・成功例&解説
失敗例
印西津(マネジャー):「飯田さん、忙しいところごめんね。INSIDESの結果見たよ。やっぱり今大変だよね。」
飯田(メンバー):「はい、ほとんど引継ぎも無く手探りなので…仕方ないです、頑張りますよ。」
印西津(マネジャー):「やっぱりそうだよね。大変だけど、踏ん張りどころだよね。業務も詰まってるだろうから、今日は早めに切り上げようか。」
飯田(メンバー):「はい、さっき入った問い合わせの対応もしなきゃいけないので、やばいです。今日はもう、業務に戻りますね。」
詳しく話を聴いても、忙しい状況の再確認をするだけで解決に繋がらず、本人も早く業務に戻りたいだろうと思ったため、手短に切り上げました。
良かれと思ってこのようにしましたが、次の結果も「窮々」。忙しい状況は変わらないので当然です。
この状況で、どうやってメンタリティをポジティブにしろというのか?マネジャーにどうにかしろ、というのは理不尽だ。
私は怒りや諦めのような気持ちを抱え、モヤモヤしてしまいました。
成功例
印西津(マネジャー):「飯田さん、忙しいところごめんね。INSIDESの結果見たよ。やっぱり今大変だよね。」
飯田(メンバー):「はい、ほとんど引継ぎも無く手探りなので…仕方ないです、頑張りますよ。」
印西津(マネジャー):「そうだよね。忙しい状況が続くのは良くないと思っているから、ちゃんと状況を知っておきたくて。30分話してもいいかな?」
飯田(メンバー):「(心の声:状況は変えられないと思うけど…)はい、わかりました。」
印西津(マネジャー):「手探りと言ってたけど、具体的にはどのあたりに進めにくさを感じる?」
飯田(メンバー):「(心の声:普段より踏み込んで聞いてくるな…本当に私が余裕がない感じって気づいたのかな…)例えば~~のマニュアルです。関係してそうな文書をデータベースで検索していますが、迷子になることが多くて、すごくストレスです。」
印西津(マネジャー):「(心の声:あのデータベースの検索性が悪いのはわかるけど、すぐには変えられないな…けど、ここは解決よりは、共感だな)いやぁ~本当にあれはわかりにくいよねぇ…!なんであんなシステム何年も使ってるんだと思うよな…。」
飯田(メンバー):「そうなんです。お客様からは今月末までと言われているので、早く計画立てなきゃいけないのに、気が気じゃありません。」
印西津(マネジャー):「たしかに…。○○社様は、特に納期に厳しいお客様だしね…。他に~~の件も~~の件もある中で、小さなこと1つやるたびに調べなきゃいけないのってストレスだし、なによりお客様に迷惑をかけられないプレッシャーも感じるよね…。(飯田さんが一番ストレスに感じていそうなことを意識して、共感の姿勢を強く示してみると、あれやこれやと抱えていた心配事が出てきました)」
印西津(マネジャー):「(ひと通り聴き終えたころ)そんな事情もあったのか。それは確かに大変だね。そっか、~~様のアポの時、~~な工夫をしていて、お客様にとって痒いところに手が届く工夫してるなと思ったけど、そういう背景があったんだね。」
飯田(メンバー):「(心の声:そこまでは関心がないだろうと思ってたけど、自分の大変さはわかってもらえたみたい。頑張りどころも、ちゃんと見てくれていたんだな…)」
話を聞いただけで、何か解決したわけではないので、正直、この面談が良かったのかはよくわかりませんでした。 ですが、次回の結果は同じ「窮々」でも環境認知の「個々人が尊重される」「フィードバックと承認がある」のスコアは改善。 メンバーから話してもらえることも増え、忙しいなかでも以前より信頼関係が密になったようにも感じました。
成功の要因を解説!
忙しさは変えられなくても、メンバーの「大変さの感じ方」を変えることに意味があります。
Point1
「わかってくれている感」が、メンバーの「大変さの感じ方」を変える
- 「メンバーもやるしかないことはわかっているし、早く業務に戻りたいだろうから」と声かけを最小限に抑えると、「自分がどれだけ大変か、誰もわかってくれていない」とひとりで抱え込んでいる感覚になりやすく、負荷感が強まってしまうことがあります。
- 成功例では、メンバーが早く業務に戻りたそうでもあえて引き下がって、時間を取って詳しい状況に耳を傾けたことで、メンバーが「自分の状況をちゃんとわかろうとしてくれている」と思え、「大変さの感じ方」が和らぎました。
Point2
”「窮々」から脱出させなきゃ”と思う必要はない。だけど、今以上に悪化はさせない
- 繁忙状況が続く間は、どうしても余裕が無い状態が続くため、ポジティブなメンタリティに改善させることは現実的ではありません。大幅に改善しようと思うと、マネジャー側も余計に疲弊してしまいます。
- 成功例では、忙しい状況は変わらず根本的な解決は難しいなかでも、積極的に共感を示し「できることを割り切ってやる」という気持ちで向き合ったことで、更なる悪化を防ぐことができました。
繁忙を乗り切ってもらうしかない「窮々」メンバーの対応についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?何か試してみようと思えることがあれば嬉しいです。
上記以外にも、この場合はどうすればいいの?という場合は、「相談機能」の活用がおすすめです!
一緒に試行錯誤していきましょう!